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ストレスと空腹

テキサス大学の研究チームが、ストレスを緩和するためには空腹であることが有効であるとの実験結果を発表しました。

以前は空腹ホルモンとして認識されていたグレリンの本来の働きは「ストレス緩和」であり、空腹感を覚えている間はグレリンの血中レベルが増加し、ストレスが緩和されているというものです。
ネズミを用いた実験では、空腹時のネズミのほうが新しい環境に投入されると積極的に行動しようとし、グレリンの効果で「幸福感」を覚えていると解釈することもできるそうです。

しかし、多くの人はこう聞くと何か違和感を感じるのではないでしょうか。
「空腹だとイライラしてしまい、満腹になるとストレスがやわらぐ気がする」などと言った感想を持つ人の方が多いかもしれません。

しかし、テキサス大学サウスウェスタン・メディカル・センターの研究者マイケル・ルター氏らによると、ストレスにさらされているときは、空腹感を満たさない方がストレスを緩和できるというのです
しかも、お腹が減っているときの方が幸福感を覚えるともいいます。

私たちが空腹感を覚えるのは、胃から分泌されるグレリンというホルモンの働きによるものです。
グレリンが日本人研究者によって発見されたのは、比較的最近の1999年のことでした。
“空腹ホルモン”として知られるからには、「体がエネルギーを欲しがっているよ」と脳に伝達することがグレリンの役割のはずです。
ところが、ルター氏らがネズミを使って実施した実験では、実際にはエネルギー不足になっていなくても、ストレスを覚えるとグレリンが大量に分泌されることが証明されたのです。
グレリンをこれまでどおり“空腹ホルモン”としてとらえている限り、ストレスにさらされたときにグレリンが分泌される仕組みがよくわかりません。

ルター氏らの説では、グレリン本来の働きは“ストレス緩和”であり、空腹感はその“副作用”の1つに過ぎないというのです。
つまり空腹感を覚えている間は、“ストレス緩和ホルモン”の血中レベルが増加している、ということです。
要するに、次のような図式になっているというわけです。

体の中に“ストレス緩和ホルモン”が多ければ多いほど、われわれはストレスに打ち克つことができる

空腹感を満たすと“ストレス緩和ホルモン”であるグレリンの血中レベルが下がってしまう。

ストレスを緩和する働きが消えてしまう。

空腹感が満たされたことでストレスが消えたように錯覚しているが、実は空腹のときの方がストレスによる影響が少なかったことになる。

しばらくするとストレスに打ち克つために再び“ストレス緩和ホルモン”が分泌される。

空腹を満たす為、またもや何かを腹に収める。

再びグレリンのレベルが低下する。

以後、このパターンを繰り返しながら、われわれはどんどん太っていくと説いています。

“ストレス緩和の為の空腹”に対する反応

ルター氏らの説が正しいとすれば、ストレスにさらされて空腹感を覚えたときは、むやみにお腹を満たさない方がよいことになります。
この説には、納得できない人がやはり多いのでしょうか?

意外にもネット上では、
「確かに食べ物をたべてストレスが解消された気分にはならない。
むしろ、またたべてしまった自分への嫌悪感のようなものがわき出てきて良くない感じ」
「確かに、食事の時間から2〜3時間もすれば空腹感はなくなるし、食べると眠くなるから、お昼はあまり食べない」などと、納得する人も少なくないようでした。


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